旦那コラム
国際派な彼ら・彼女ら
漫画では台湾と北京の態度や意見の違いを表現していますが、旅をしていて現地の人の意見を聞く時に気を付けるべき点があります。
自分が直接意見を聞くことが出来るのは、自分が話すことが出来る言語を話す集団に属する人達の意見であるという点です。そしてそれは、僕の場合は多くの場面において、英語を話す集団の意見であるということです。(昔はスペイン語も話しましたので、中南米では現地のほとんどの人達と直接話すことができましたが。)
英語を話す集団というのは、少なくとも海外に興味があり、世界の中での自分達の立ち位置や諸外国の自国に対する評価を、比較的気にしている層のはずです。
だから、自分が話を聞く個人達の意見はそういったバイアスがかかっていると認識しなければならないでしょう。
漫画では、北京の人達は台北の人達と比べて、少し気まずいというか、この問題に対して断定的な意見を述べない様子を描いています。これは、中国の台湾に対する態度を、より広い視野で客観的に見た場合、国際的な価値観と必ずしも歩調を合わせているとは言えないと、思っているからかもしれません。
ただし、英語を話さない北京の人だったら、違った意見かもしれません。もちろん、同じ意見の可能性だってあります。それを知るには、誰かに通訳を頼むか自分が中国語を学ぶしかありませんが、僕にはそのような機会がありませんでしたので、ちょっと分からないのです。ですから、自分が聞いたことを全てだと思って、視野が狭くなってしまうといけないわけです。
それにしても、この北京と台北の人達の意見というのは、僕には少し面白かったです。北京(中国本土)の方が台北(台湾)に対して、支配的な関係にもかかわらず、そこに住む人達の意見では台北の方がより断定的で強かったわけです。実際台北にいた時は、政府に批判的なデモ等もありました。
より被支配的な立場から、より強い意見が出せるようになっているのだとすれば、世界は思ったよりも優しくなってきているのかもしれませんね。
もちろんこれも、バイアスのかかった意見の一つかもしれません。
台湾にて
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