嫁コラム
眼科疾病のおそろしさ
漫画でもちょこっと書いてますが、私は眼科で事務業務をしていたことがあります。
中学生くらいからコンタクトレンズを使用していたこともあり、眼科にはお世話になりっぱなしでした。
患者として通っていたころは、皆おだやかで、視力検査が主な仕事で、平和だな~…なんて感じていました。
でも、実際勤めてみるとそうでもありません。
私が個人のクリニックではなく、病院の眼科にいたからかもしれませんが、緊急手術を要するような方が結構いらっしゃいました。
緊急手術の中でも、断トツで網膜剝離の手術が多く、とにかく急を要します。
網膜剥離
網膜剥離とは、眼底一面に広がっている薄い膜状の組織=網膜が剥がれてしまう状態のことです。
たいていは網膜のどこかに穴が開き、そこから網膜が段々と剥がれていってしまいます。
穴だけなら、レーザーなどで穴の周辺を焼き固めることにより防ぐことが出来ますが(個人差もありますが、レーザーはあまり痛くはないようです)、進行してしまい、目の奥にある網膜の中心部にまで広がると視力は大きく下がります。
網膜剥離や疑いがある人には、これ以上の剥離が進まないよう細心の注意を払い行動してもらいます(院内であれば車イス移動など)。
剥離が中心部にまで及ぶと手術をしても視力が完全に元に戻ることは難しくなり、放っておくと失明することになります。
そしてこの網膜剥離の最初のサインが飛蚊症だったりします。
※飛蚊症とは、目の前に小さな虫が飛んでいるような症状をいいます
近視や加齢などの影響でもともと飛蚊症があれば別ですが、明らかに飛蚊症が増えたり、ピカっとした光が見えたり(光視症)、一部の視野が欠ける(視野欠損)などが加わった場合、一刻も早く眼科を受診するべきです。
網膜剥離の名前は聞いたことがある方も多いと思いますが、実際に医師から「網膜剥離で失明の可能性があります」と聞くと、驚く方が多くいらっしゃいます。
ドラマの様なボクシングで目に損傷を受け、網膜剥離で失明…という事例もあれば、年齢的な変化で網膜が引っ張られ穴が開いて起こる場合もあります。その他にも若い世代に、アトピー網膜剥離と呼ばれるものもあります。
どんな原因であれ、網膜剥離は大切な視力が奪われる危険な状態です。
自分にしか分からない症状をしっかりと自覚し、大切な目を大事にして欲しいと思います。
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